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女子が伐採から「ログハウス」づくり!超重要ポイント「ノッチ」加工に挑戦【千葉県長柄町】

  • 2023年06月23日更新

こんにちは!ヨムーノライターで「ヨムーノDIY女子部」副部長をつとめる“はーちゃん”こと海老原葉月です!

私たち「ヨムーノDIY女子部」は、千葉県の中央に位置する長柄町(ながらまち)で、木を伐るところから始める「女子が森でゼロから家づくりプロジェクト」に取り組んでいます!

ほぼDIY初心者!の女子メンバーが、家づくりの先生方に教わりながら「ログハウス」を丸ごと作る、日本初のプロジェクトなんです。活動の目的や毎月の活動レポートもぜひご覧ください♪

レポートはこちら▶︎

今回ご紹介するのは、ログハウスに欠かせない工程の一つ「ノッチ」の加工です。

ログハウスの重要構造!「ノッチ(ログの交差部)」加工とは

ログハウスは、たくさんの丸太を積み重ね、組み合わせて建てられています。
「ノッチ」とは、上下の丸太が交差する部分を加工し、交差部をがっちりと密着させて組み上げる「丸太組構法」で、丸太が交差する部分のことです。

今回挑戦したのは、この大切な接合部分の加工です。

基本的に、「ノッチ」の接合部には、釘やビスを使いません。交差部をかみ合わせることによって、互いのログの密着度が高まり、作りがより強固に安定します。

上の画像は、接合部分(端材で作ったイメージ)として見せていただいたもの。
丸太同士が、ガッチリと組み合わさる瞬間は、思わず拍手が出ました。

「ノッチ」加工の種類!「ハーフノッチ」と「フルノッチ」

ノッチには丸太の形状に合わせた様々な種類がありますが、今回私たちが挑戦したのは「ハーフノッチ」と「フルノッチ」です。

こちらが「ハーフノッチ」。丸太の片側に加工されています。

こちらが「フルノッチ」。丸太の両側に加工がされています。

ぱっと見た感じはシンプルな加工に見えるけど、実際に加工の工程は多いんです…。当たり前ですが、活動を重ねるごとに、作業レベルがアップしていることを実感します。

【挑戦】「ハーフノッチ」を作ってみた!

実際に、「ハーフノッチ」を作ってみました♪

①丸のこの刃を調節する

まず、丸のこの刃の出を47mm(45mm+2mm)にセットします。
この2mmは、建築用語で「逃げ」と言われる部分で、部材の狂いや、施工時の誤差に対処するため、あらかじめ小さな隙間を作ります。

丸太を重ねる際に、サイズ感がピッタリすぎると入らないこともあるので(木は湿気を吸うため、夏と冬では丸太のサイズが若干変わるそうです...!)、約2mmの余裕を持たせます。

②斜めに4箇所、切り込みを入れる

あらかじめ墨付け(鉛筆でトレース線をつけること)されたバツ印を目印に、切り込みを入れます。

このまま対角まで一気に切り進めたいところなのですが、端から中心まで刃を進めたところで一度止めるのがポイント!

墨付けされた線は、一見細いので、単なる印のように考えがち。でも、この線の内側を切るのと外側を切るのでは、2mmほどズレが生じてしまうんです。

このズレがたった1箇所ならまだしも、多くの丸太で生じてしまったら......?そこら中がガタガタになり、恐ろしい家になってしまいます(汗)。

そのため、切る時は仕上がりのサイズを超えないように、線の内側(切り落とす側)に刃を入れることが基本なんです。

刃の厚さと、線の太さを頭で計算しながら緻密に刃を進めていく必要があります。うーん、大変(笑)!これもきっと「慣れ」なのかな?

③切り落としやすいよう、丸のこで切れ目を入れる

丸太の中で、切り落としてしまう部分は、まず丸のこで複数の切れ目を入れます。
もちろん手で切り落とす方法もありますが、電動工具の丸のこを使うことで、手動では手間も時間もかかる作業を手軽に済ませることができるのです。

次に、「インテリアバール」という工具を使って、切れ目を入れた部分を引き剥がします。

切り込みが剥がれると、このようになります。

この作業、切り込みに沿ってスポッと木が外れていき、めちゃくちゃ気持ちが良い作業(笑)。ストレス発散になりましたよ!

剥がした面はデコボコしているので、チェーンソーを左右に動かして、滑らかに整えます。

④丸太の側面を加工する

次にチェーンソーとノコギリを使って、側面の加工をしていきます。

チェーンソーやノコギリを使って、切り落とす部分に切り込みを入れます。

その切り込み同士をつなぐように丸のこで切れ目を入れます。刃の深さを合わせて、カット。
この作業も、ノコギリでは切れ目は入れられないところを、丸のこがスムーズに真っ直ぐに切ってくれるので、丸のこのありがたみさえ感じます。

最後に、ノミを使ってトントンと落としていきます。

反対側も、同じ工程を繰り返し、完成です。

最後に、計算された角度に仕上がっているかを、確認します。

【完成】木材加工で、一番ドキドキする瞬間!

加工が終わったら、しっかり丸太同士が接合されるかどうかをチェックします。

仕上がりは、私たちヨムーノDIY女子部の師匠、源さん、ちはるんさんに最終審査してもらいます。

平らになっているか、ぴったり接合するのかどうか!
「1発OK!」がもらえた時の嬉しさと達成感は、なかなか日常では味わえない体験です。

この瞬間を迎えるまでは、ちゃんとサイズ通りに加工ができているのか確信が持てないので、毎回ワクワクな気持ちと、不安な気持ちが半分ずつ。作業工程の中で最もドキドキする瞬間です。

特に今回は、工具のフルコース(笑)だったのでなおさらドキドキしました。

このようにがっちりと重なれば、「ノッチ」加工は成功です。

今回、家づくりにおいて超重要な接合部分について学びました。

木材加工は、本数をこなすことももちろん必要ですが、単に同じ加工を繰り返せばいいのではなく、形や長さの異なる木材に合わせた、計算し尽くされた加工を重ねていくものだと実感しました。

これからもヨムーノDIY女子部員4人で力を合わせて頑張るので、今後も引き続き活動を見守ってくださいね♪

※この作業は、2020年10月31日に行ったものです。

この記事を書いた人
暮らし整えアドバイザー
海老原葉月

整理収納アドバイザー1級/親・子の片付けインストラクター1級。『仕組みを整える節約術』をキーワードに、 元汚部屋の住人&浪費家ならではの、簡単な工夫で続けられる情報をお届けします。夫、小2、年長男子の4人家族。

カインズ 収納 節約 整理収納アドバイザー

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